長谷川徳之輔: 著
住まいの図書館出版局,
1988年, 252p, 180×117mm, hard
都市機能の拡大に伴って東京の住宅地はいかに形成されてきたか。
人口、行政区域、宅地供給量、鉄道網、開発事業などの時代ごとの推移と土地利用の相関を各種データにもとづき実証的に把握。
西方に展開していった郊外宅地最前線の跡をたどる。
目次:
はじめに
「山」から「園」へ「園」から「平」へ
第1章 市街地の拡大
1 郊外部土地利用の変化
2 都市の成長
3
行政区域の推移
4 都市成長の時代区分
5 人口の推移
6 都市構造の変化
第2章 宅地開発の推移
1
宅地面積の変化
2 宅地化比率
3 宅地供給量
4 居住環境の変化
5 鉄道の開業と宅地開発
6
郊外電車の開設による鉄道密度の変化
7 土地区画整理事業
8 組合による区画整理事業
第3章 宅地所有権の成立と変化
1
壬申地券の発行
2 改正地券の発行
3 地主数の減少と宅地の集約
4 麻布谷町における土地所有権の成立
5
麻布谷町の地主
第4章 有産階級の宅地開放
1 マスコミによる宅地開放キャンペーン
2 借地法・借家法の公布
3
麻布谷町の宅地所有の変化
第5章 計画的宅地開発のはじまり
1 震災後の宅地開発の動き
2 甲州街道沿いのスプロール前線
3
高級住宅地の造成
4 松濤園と渡辺町にみる計画的宅地開発
第6章 田園都市の建設
1 田園都市建設への期待
2
渋沢栄一の理想
3 田園都市株式会社とその事業計画
4 田園都市株式会社の土地分譲
第7章 東京都の西郊展開と鉄道ターミナル
1
大東京35区の成立と西郊展開
2 新生東京の姿
3 新宿、渋谷の発展
4 大学の郊外移転
第8章
井萩町の土地区画整理事業
1 井萩町周辺の発展
2 農家主体の宅地開発
第9章 東京郊外の宅地分譲
1 宅地分譲前線
2
西郊は1区画3百円から千円台の分譲価格
3 中小不動産業者の出現
第10章 戦後の首都圏整備計画とニュータウンの登場
1
大都市圏の形成
2 失敗したグリーンベルト構想と新しい「顔」
終章 地価の沸騰と宅地需給のゆくえ
1 停滞する宅地供給
2
地価上昇の実態
3 住宅取得へのあきらめ
4
土地需給の変化と地価の長期低落
あとがき
栞/「住むしかノウのない郊外住宅地」藤森照信(東京大学助教授)
「住宅街の保全と培養」粕谷一希(『東京人』編集長)
「東京のまちと土地区画整理事業」小野宏哉(東京工業大学工学部社会工学科)
帯、カバーに多少スレ、キズ、ヤケ。
小口天地、ページ周縁部多少ヤケ、シミ。
その他良好。
別冊 栞 付き。